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2016年8月11日

「人生に必要な《スパイス》って何ですか?」ー講師:渡邉直樹さん|たんたん食堂レポート

thai meal

2016年7月22日(金)に京都市内で開店した、たんたん食堂。京都府北部地域や田舎暮らしを知りたい人、地域の食材を活かした美味しいご飯が食べたい人、舞鶴出身の人、友人に誘われた人、自分の人生を見つめ直したい人など、様々な方にご来店いただけたようです。食を楽しみながら、トークセッションやワークショップを通して、足を運んでくださった参加者の皆さんと一緒に「これからの暮らし」を考える会になりました。

◆たんたん食堂って?

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Photo by Yuji Otsubo

京阪神にお住いの方々に、もっと中丹地域(福知山・舞鶴・綾部)を知ってもらうための「きっかけ」が作れないだろうかという想いで、京都府中丹広域振興局の企画振興室と(株)基地計画のメンバーで企画したイベントです。

まずは、大学生を中心とした若者に中丹の「食」や「人」を知ってもらうこと。そして、このイベントを機に京都府北部地域へ足を伸ばしていただけると、嬉しくて頬が勝手に緩んでしまう企画です(笑)

また、これまで様々な転機をご経験されてきた講師の方々の職業観や人生観が、今後わたし達の「暮らし方」のヒントになるといいなとこっそり思っているイベントでもあります。

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Photo by Yuji Otsubo

たんたん食堂第3回目のゲストは、静岡県静岡市出身の渡邉直樹(わたなべ なおき)さん。現在は京都府舞鶴市瀬崎というところで、タイ料理屋さんを営まれています。 渡邉さんが暮らしている瀬崎は、東舞鶴駅から車で約30分。舞鶴市の総人口約83,000人の内、約80人ほどが暮らす海辺の小さな集落です。

◆自由な暮らしに憧れて

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Photo by Yuji Otsubo

当日は中村局長のご挨拶から始まり、参加者同士の自己紹介タイムを経て、舞鶴についてのお話、瀬崎についてのお話をしてもらいながら、事前に取材して作成した告知記事を元に渡邉さんの「これまで」を振り返りました。 もちろん、渡邉さんのスパイシーなタイ料理プレートをいただきながら。

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Photo by Yuji Otsubo

「ゲーン・キアオ・ワーン・ガイ」などなど、名前がなかなか複雑でしたが、ジャスミンライス(香りのいいお米)、グリーンカレー(鶏肉は綾部の上林から、ナスとパプリカは若手農家さんから)、焼き万願寺甘とう(舞鶴特産)のナムプリックガピ(エビのディップソース)、パッタイヤム・プラムック(白イカと甘夏とお野菜の和え物)がワンプレートになっているものでした。 中には今回タイ料理を初めて食べる人もおられ、「辛〜い!でもおいしい!」という声が聞こえてきました。

参加者の皆さんに来た理由を尋ねると、「渡邉さんがどんな人なのか知りたい!」「世界を周られたお話を聞きたい!」「タイ料理がめっちゃ好き!」という方や、「どんな人がこういう所に集まるのか知りたい。」「新しい出会いがあるのでは? と来てみました。」というお声がありました。

蓋を開けてみると、男性の参加者がまさかの2人!女子学生がたくさん来てくれる会だったので、すかさず「来てよかったね(笑)」と渡邉さん。

渡邉:「みんなが訪れたことのない所やしたことのない経験、それらが何かの参考になれば嬉しいです」

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生まれてから小中高大と、静岡市で過ごします。小学生の頃はただただ真面目で、宿題は絶対にやっていくタイプ。宿題をやってこない人に憧れていたこともあるそう(笑) 中学は軟式テニスで、高校は硬式テニス。勉強にも、スポーツにも一生懸命。職業としてはぼんやりと「弁護士」を思い浮かべて法学部へ。大学時代初めて行った海外はトルコとギリシャ。そして、タイやインドを中心にバックパッカーとしてあちらこちらを旅します。その後、企業への就職を機に東京へ。それでも、3年後にはまた旅へ出ようと。会社を辞め、お金を貯めてはアジアと日本を行ったり来たり。日本中を旅するように働いた後、結婚を経て、現在に至るまで。

3年後にはまた旅をする予定だったけど、 とにかく一度「社会」に出てみたかった” というお話の中で、印象的なフレーズがありました。

仕事をやるからには長く続けたほうがいい。辞めるつもりで企業に属すのは逆に責任感がない気がして。

そう思って、○ヶ月とか就業期間が決まっている仕事をするようになりました、と。(当日持ってきてくださった黒板には、大学生時から今までに経験してこられた職業などがぎっしり書かれていました。)

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Photo by Yuji Otsubo

ここまで話を聞いてわかると思うんですけど「これ、ダメだよね(笑)」なんて会場を沸かしながらお話を進めてくださる渡邉さん。 職を転々としながら学んだ全ての経験が、緩やかに現在へと繋がってるように思います。例えば、食材を作ってくれている方の顔を思い浮かべながらご飯を頂くありがたさや食事の習慣。自分の親に「おいしい」と料理を食べてもらえた嬉しさなど。 やりたいことも働くことも続けるためのこの選択は、やはり真面目な渡邉さんらしい気がしました。 

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Photo by Yuji Otsubo

◆渡邉さんへのご質問タイム!

-北部地域の就職って正直どうですか?

渡邉就職口はあるとは思うけど、せっかく北部に来るなら自分で何かを始めちゃうのもひとつかも。タイ料理屋北部にうちしかないから独占状態だよね(笑)

-旅で食べたもので1番印象的だったのは?

渡邉メキシコの「モーレ」にハマってしまって、一時期ずっと食べていました。 でもなぜか、タイ料理は毎日食べても飽きなかった。だからこそ自分に合っている気がしましたね。

-舞鶴のオススメの場所は?

中村局長舞鶴漁協に行ってみると衣食住の「食」が豊かなことを知れるかもしれない。舞鶴の岩ガキやとり貝は本当に粒が大きいんです。

-渡邉さんの住んでいる瀬崎の「今後」はどういう風になっていってほしいですか?

渡邉現在小学生が3人いて、バスで小学校まで通っています。正直子どもたちにとって厳しい環境になっているし、進路選択の中で地域を離れていくのは変えようもないのかな。それでもいつか帰ってきて欲しいなって思うから、“いつか帰ってきたくなる” ようにしたいなと。こうやってお店を始めたことで、子ども達に “瀬崎が好きだなあ、おもしろいなあ” って思ってもらえるきっかけになれたらいいなって。子ども達は「なおちゃん!」と言ってお店に遊びに来てくれる。忙しい時に限ってね…(笑)

-そんな渡邉さんの人生に必要な「スパイス」って何ですか?

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全部の経験 仕事・住むところ・人との関係。 「いいな」と思ったことはまずやってみること!

参加者の皆さんの「スパイス」も教えてもらいました。

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Photo by Yuji Otsubo

中村局長経験が人を作り出し、経験によって成長する。それを怖がらないこと。

10代の舞鶴出身の女子学生今日みたいに知らない人がいる所が苦手だった。舞鶴から京都市内の専門学校に来て「知らない所に飛び込んでいく」ということができるようになりました。母にも「変わったね」って言ってもらえたんです。 あと数ヶ月後に「ハタチ」。どんな大人になりたい? と思ったときに、スパイスは「失敗」だと思っています。

女子大学生「後悔」「悔しさ」だと思います。自分は常に人と比べて生きてきたから。でもそれが原動力になる。 だから、怒られても頑張ること。

女子大学生:「キラキラしてる人」 自分のやりたいことや好きなことを極めている人って、人に話すときに笑顔で話すから。

社会人女性人生で「知れること」ってたかが知れていると思うんです。だからこそ、「知る喜び」は幾つになっても重ねていきたい。 若い人が今日これだけ来ていることが希望だと思います。

◆参加者からのご感想

discussion

参加者の方々にご協力いただいたアンケートを見ていると… 「渡邉さんに会いに、タイ料理を食べに瀬崎に行きたい」という声や、 「舞鶴は京都にいると意外と近い!」、「トンネルの向こう側の景色が見て見たい!」という声、 そして、「私も旅するように生きる人生を歩みたいと考えているので、なべさんの人生にとても憧れました」というお言葉をいただくことができました。

また、「今回、参加したことが私にとってよいスパイスになりました」という感想や、 「ちょっとずつ地名や位置がわかってきて…(中丹を)知ってる人がこの企画でまた増えて。友達と大将や渡邉さんや中丹のことが共通の話題として話せるようになってきた!」というご意見も。

嬉しい限りですね。

◆グラフィックレコーディングって?

graphic recording

お気づきでしたでしょうか?会場の左後ろ側で模造紙の上にショートヘアーの女の子が何やら一生懸命描いてくれていたことを。 ライブ形式で描いていくこちらの絵図はグラフィックレコーディングといい、その場の状況を「見える化」する技法のことです。

その場で話されていることを模造紙に図式化していきながら、参加者の認識を一致させることを目的としています。話し合いやイベントの進度が見えてくると、議論の足りていない部分が明確になったり、理解力があがったりしますよね。 たのちゃん、ありがとう!

それから、ナイスな写真をたくさん撮ってくれたツボちゃんもありがとうございました!

◆数字で見る「たんたん食堂」(前編3回分)

enquête enquête02

<参加者数62人 回答率79%>

 

◆おわりに…

note

Photo by Yuji Otsubo

最後に渡邉さんよりひと言。

タイ料理が好きな理由は調味料セットが卓上にあること。 世界は楽しいことで溢れている。そこには酸いも甘いも辛いもあって。 それを自分好みで味付けして欲しいなって思っています。

渡邉さん、ขอบคุณค่ะ!! そして今、秋に開催するたんたん食堂season02を仕込んでいるところであります。またFacebookに告知記事や詳細をアップしていきますので、皆さまどうぞよろしくお願いいたします♪

 京都府北部にCOME ON!! わかもん!! 

◆informarion◆

KRP

Photo by Yuji Otsubo

今回の会場 京都リサーチパーク町家スタジオ は、 ビジネスに対するさまざまな人(学生から企業経営者まで)・物(ハードや技術)・事(アイデアや悩み)・が交差するビジネスシーズ創造スペースです。(HPより拝借)

毎週水曜と木曜はオープンデーになっており、10:00〜17:00まで誰でも無料で利用できます。また、2Fはシェアオフィスとなっており、ITやデザイン系の企業さんが入居されています。

住所 

 〒602-8233 京都市上京区福大明神町128

アクセス

 地下鉄「今出川」から徒歩20分

 市バス「堀川中立売」から徒歩1分

(9系統・快速9系統・50系統)

オープン時間

 水・木 10:00~17:00

HP

 http://www.krp.co.jp/machiya/