Close

2016年9月26日

まもなく、たんたん食堂が開店します。|「やっぱり地元が大好きだから、ひとまず帰ろう」-矢野麻衣子さん

maiko yano

みなさんは、これからの「働き方・暮らし方」にどのようなイメージをもっていますか?ひとえに「これから」と言っても、数学のテストのように「1つ」の答えがないから難しい。 まあ、なんとなーくでいいんだと思います。食を楽しみながら、地域の職や日常のお話を聞きながら。なんとなーく「これから」をみんなで考えてみませんか?

そんな「食堂」があったらいいな…。 というわけで、作っちゃいました!

その名も、「たんたん食堂」(注1)

今回は、京都府舞鶴市の平野屋商店街にあるFLAT+という日替わり店長のお店で、「イトヤノコ」という薬膳カレーのお店をされている矢野 麻衣子(以下、矢野)さんにお話をお伺いしました。

yanosan 02

矢野 麻衣子(やの まいこ)さん:舞鶴のまちを楽しむチームKOKINの副代表。週に1回、カフェの日替わり店長を務める。片道11km、地元舞鶴市の西方寺から自転車で峠を2つ越えていた高校時代。京都市内の美術系短大を卒業後、“空気が美しい” 地元が好きでUターン。様々な職を経験されてきた矢野さんは現在、農家さんのお手伝いのほかに、日替わり店長のカフェFLAT+で「イトヤノコ」というお店を週に1回されており、将来開きたいカフェのために、食や暮らしにまつわるあれこれを勉強中。

注1)たんたん…かつて丹波国と丹後国の一部であった福知山市、綾部市、舞鶴市のこと。

◆往復20km以上の自転車通学!競輪選手のような高校時代

-どんな子どもさんだったんですか?

矢野:舞鶴の西方寺という地域で生まれ育ちました。高校は福知山市の大江高校へ通ってたんやけど、通学は片道11km道のりに峠が2つありました! 初めは通うのに1時間かかってたんやけど、1週間後には30分で行けるようになったかな。競輪選手のような太ももやったわ〜。笑

部活は弓道部と美術部を勝手に掛け持ちしてた。当時、掛け持ちをしている人は全校で2人ほどやったかなぁ。弓道部に入った理由は、弓道着がかっこいいから(笑) でも実際にやってみると「集中力」をつけるための勉強になりました。美術はもともと好きでやってたかな。

◆僧侶を愛でた短大時代

-進学とともに一度、地元を離れたんですか?

矢野:高校卒業後は油絵を学びに京都市内にある嵯峨美術短大へ。博物館に1週間通って仏像の写生をしたり、近くのお寺でぼーっとしてみたり。そんな中、周りの子たちの中で「坊主ブーム」が到来したんよ。僧侶を愛でにお寺に行ったり、合コンをしてみたり。僧侶の生活はめっちゃ興味深くて「肉食べたらあかんの?」とガンガン質問してた(笑)

卒業の際は「地元に帰る」という一択やったね。短大は楽しかったし、実際に京都市内に住んでみたことで、どこでも住める気はしたけど、生まれ育った田舎が好きで、やっぱり空気がおいしいところがいい。京都市内では星が見えないし、そこらへんの溝がきれいじゃない。光化学スモッグ注意報なんて始めて聞いて驚いたもん。美術関係の仕事がしたかったけど地元にはそんなんなかったから、まずは印刷会社へ入社。

◆「いい加減落ち着こうよ!」と自分でつっこまれる職歴の数々

yano san 03

-その後はどんなキャリアを積んでこられたんですか?

矢野:わたしな〜いっぱいあんで(笑) 印刷会社を退職してから、まずは職業訓練学校で苦手やったパソコンを学んで、大手企業の環境プロジェクトに事務として関わっていました。そこでは、様々な企業への環境対応について聞き込みをしてて。「環境」というキーワードに興味があったから、自分にも学びのあるフィールドやった。

続いて市役所の臨時職員を2年間。医療福祉関係の部署にいて、まちのリアルな様子を知ったり、市の職員さんと仲良くなったり。ここでできたつながりが今にもつながってるかな。

そのあとは、花屋、カフェ、京都府の臨時職員…。仕事を通してできることが増え、知り合いも増えたね。 花屋ではフラワーアレンジメントのアシスタントをしてたから、妹の結婚式でブーケや装飾などを作ってたよ。寒い中、徹夜で作成したことも今となっては良い思い出やな〜。それに、花屋にいた時のお客さんが今でも顔を覚えてくれてて、1年前に偶然再開したんよ。「あの時の!」「覚えとる〜!」って。

-そんな風に再会できるのも、人と真摯に向き合う矢野さんだから。

KOKIN

▲KOKINの活動の様子

-これまでのことがすごく今につながっている気がしますね。

矢野:府の職員さんたちとも仲良くなることで、地域を楽しむイベントの万願寺まつりKOKIN(注2)の活動の理解につながったかなぁ。職員さん達は活動や団体についてわからない部分があれば直接聞いてくれるし、そんな自分にチャレンジの場もつくってくれる。そうやって知らず識らずのうちに、KOKINの活動の土台がつくられたんやね。

その後、矢野さんは宮津町家再生ネットワークの nagaya cafe 桜山でカフェや運営の勉強することに。 矢野さんのお話を伺ってみて “体験を学びに変える、常に勉強するスタンス” の大切さを改めて感じられます。

注2)KOKINとは…20代~50代の10名ほどからなる「まちを楽しみ、発信する」ために様々な活動をしている任意団体。西舞鶴にある小さな町家「宰嘉庵(さいかあん)」を拠点に活動中。

◆ライフスタイルを提案できるカフェづくり

-FLAT+でも出店されていますが、将来はカフェをされるのですか?

矢野:そうかも。ただ、nagaya cafe 桜山を卒業する頃にこのまま起業するかどうか迷いが出てきたのよね。そこで「本当はどうしたい?」を突き詰めていくと、実際にカフェ運営をしてみたことで、自分は融資を受けてまでカフェをすることを望んでいないことに気づいて。それは、お金を稼ぐためのカフェがつくりたいわけではないからかな。

KOKIN

▲KOKINの代表(右)と副代表(左の2人)

“やるべきことをやってから、好きなことを”

矢野:今は農家さんのお手伝いをしながら、KOKINの活動、Wワークとしてイトヤノコの運営、そして興味のあるテーマについて勉強をしています。本当にやりたいことは漠然としたカフェではなく “ライフスタイルの提案” だから。まずはそこに向けて仕組みづくりをすること、そして自分自身が様々なライフスタイルを実践してみることかなって。

「理想のライフスタイルって何だろう?」「健康って?」「何を食べたらいいの?」「心地いい生き方って?」「自分にとって必要なもの・不必要なものって?」などなど興味関心には底がないよね(笑)

休みの日は大阪に行って、健康やお金・人間関係や時間管理など多岐にわたって勉強していて、こういったことを一緒に学びたい人も募集中です。 健康の勉強や美しさを学ぶこと、農業を学ぶこと。実は小学生の頃は月に1回は病院へ行くほど体が弱かったんよ。

「健康」でないと何もできないから健康って誰にとっても大事なはずやのに、意識しているようで実はあまり意識できていない。気づいてからでは遅いこともあるからこそね。

manganji matsuri

記事の途中に出てきた「万願寺まつり」皆さんちょっと気になりませんでしたか?矢野さんは毎年7月に行われる万願寺まつりの実行委員としても活躍されています。 …万願寺…まつり…?

万願寺まつりは、京都・舞鶴の特産品「万願寺とうがらし」をたくさんの方に楽しんでもらうためのお祭りです。(Facebookページより)

旧岡田中小学校を会場に、提灯に見立てた万願寺が吊るされ、流し万願寺・万願寺すくい、万願寺タワー選手権などの催し物や飲食ブース、展示など右を見ても左を見ても万願寺とうがらしづくしのお祭りです。地域の特産品を活用したとってもユニークなお祭りです。

来年こそは…行きたい!

manganji matsuri 02

▲万願寺タワー選手権の様子

このように日々の行動や活動を通して “経済・心・身体” それぞれの「健康」を保つ方法を矢野さん自身も模索しながら、体現されています。そんな矢野さんの考える「地域」と「食べる」の可能性とは。

-最後になりましたが、

食べるで《つむぐ》地域のこれから

についてお伺いしてもいいですか?

***

矢野さんの作る地域のおばんざいを食べながら、自分たちの「これから」についてなんとなーく考えてみるイベント「たんたん食堂」がこの11月に開催されます! ぜひ、会場へいらしてください。

FLAT+ outside

▲矢野さんも店長を務めるチャレンジショップ「FLAT+」

<詳細>

▶︎11月17日(木)18:30(開場)19:00(スタート) @KRP町家スタジオ

住所:〒602-8233 京都市上京区福大明神町128

アクセス:市バス(9系統・快速9系統・50系統)堀川中立売 下車 徒歩1分 地下鉄「今出川」徒歩20分

▶︎学生 500yen 社会人 1500yen

参加申し込みはこちらへお願い致します。