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2016年12月15日

「食べると暮らすを《むすぶ》可能性」-講師:工忠照幸さん・衣里子さん|たんたん食堂レポート

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2016年10月31日(月)に京都市内で開店した、たんたん食堂。京都府北部地域や田舎暮らしを知りたい人、地域の食材を活かした美味しいご飯が食べたい人、友人に誘われた人、北部が面白くなってきている理由を知りたい人など、様々な方にご来店いただけたようです。食を楽しみながら、トークセッションや交流会を通して、足を運んでくださった参加者の皆さんと一緒に「これからの暮らしや働き方」を考える会になりました。

◆たんたん食堂って?

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京阪神にお住いの方々に、もっと中丹地域(福知山・舞鶴・綾部)を知ってもらうための「きっかけ」が作れないだろうかという想いで、京都府中丹広域振興局の企画振興室と(株)基地計画のメンバーで企画したイベントです。

まずは、大学生を中心とした若者に中丹の「食」や「人」を知ってもらうこと。そして、このイベントを機に京都府北部地域へ足を伸ばしていただけると、嬉しくて頬が勝手に緩んでしまう企画です(笑)

また、これまで様々な転機をご経験されてきた講師の方々の職業観や人生観が、今後わたし達の「暮らし方」のヒントになるといいなとこっそり思っているイベントでもあります。

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そんな「たんたん食堂」第5回目のゲストは、綾部市の上林というところで里山ゲストハウス クチュールを営む、工忠照幸(くちゅう てるゆき)さん 衣里子(えりこ)さんご夫妻。お2人の出身地は大阪で上林へIターン移住されました。 工忠さん達が現在暮らしている上林は、綾部駅から車で約30分ほど。綾部市の人口33,000人の内、約3,000人が暮らしている田園エリアです。

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本日のお品書きはこちら。 “じいちゃんのたまねぎソース” があれば、ご飯何杯でもいけちゃいそうですね。

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“Made in 上林” を存分に楽しめるワンプレートとなっています。半熟煮卵のトリコになる方続出でした(笑)

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本日のお食事や交流会用のおやつなどを準備してくださったのは、カフェ+おてがみ amuamu 店主の藤原亜由美(ふじわら あゆみ)さん。上林のお店もとってもかわいくて癒されるんです! ぜひぜひ遊びに行ってみてください。

◆地域に秘められた「可能性」を信じて

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当日は、自己紹介からスタート。そしてお待ちかねのご飯タイム。ご飯を食べながら、まずは綾部や上林についてのお話を伺いました。そして、事前に取材して作成した告知記事やお写真を元に、工忠さん達の「これまで」を振り返ります。

まずは照幸さんの高校卒業後のお話。行きたかった大学に進学できず、そのままアメリカへ行くことを決意。語学の勉強をしながら日本食レストランで働いたこと、世界中を旅して回ったこと。帰国後、まずはホテルマンとして働き、その後キャリアアップのために転々とし、ニッチな旅を提案する旅行会社に勤めたこと。そして、そろそろ自分でやりたいタイミングの時に会社が倒産したこと。そして、再就職の前に衣里子さんとキリマンジャロへ登ったこと。

お次に衣里子さんのこれまでのお話。照幸さんとは対照的に、いわゆる “優等生” な就活をしていたこと。文系の大学を卒業し、志望していた会社でSEとして8年働いていたこと。仕事は割と好きだったけど、働き方や生活を振り返ってみると、この先も続けられるのか疑問に思ったこと。そして、経営大学院で照幸さんと出会ったこと。結婚後、仕事や勉強のため2年間の別居生活を経て今年の5月に上林へ移住したこと。

元々大阪という都会で育ったお2人にとって、現在、子どもの頃には想像もできなかった暮らしをしているそう。お金もあまり使わなくなったし、野菜をいっぱい食べるようになったのだとか。 訪れて、地域の方々と交流を深めて行くうちに、この地域に秘められている可能性に気づき、最近は旅行会社を立ち上げ、この地域でしか体験できないツアーを開発しておられます。

そうやって国内外から様々な人を呼んで来ることで、この地域の人たちが口々に言う “ここには何にもない” ということそのものが “この地域の魅力” になっていくんです。

というお言葉がとっても印象的でした。 地域の魅力を伝えていくための宿泊業はライフワークに近い形で自分たちの軸に置きながら、お互いに近くのあやべ温泉や、市役所の嘱託職員として収入源は別に確保しています。「複業」という概念は、大学生にとっても新しい視点だったかもしれません。今後、この地域の観光を通して「雇用」を生み出していくことが今のお2人の目標です。

◆参加者からのご質問

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-これまでたくさん訪れた海外に未練はないんですか?

照幸どこでも暮らせる力がついたので、未練は特にないです。行ったことのない国から来た人と話せるのが楽しいし、いつか行ってみたいと思います。

衣里子わたしは少しあります(笑)

-地域で暮らしていくにあたって大事にしていることは?

照幸村役や地域の集まりは大事にしています。なので田舎暮らしは意外と忙しいです。

-日本人の旅行客はどんな人が来ますか?

衣里子川辺でバーベキューをしたい人や移住を考えている人、それから旅人もいます。

-つくりたいゲストハウスや上林で暮らしていくイメージはあったんですか?

照幸日本でゲストハウス巡りをしながら、やりたいこととできることの交点を見つけていきました。

***

最後になりましたが、工忠さんにとって

食べると暮らすを《むすぶ》可能性

って何だと思いますか?

田舎には「いつかこうなりたいな」って思う、元気な高齢者がたくさんおられます。また、そこに暮らすことで、その地域で採れた旬の食材をいつでも楽しめるんです。そんな、地域の方々から学べることや、地域の豊かな食など、ここにはたくさんの資源があります。上林とのご縁を大事にしながら、この地域で暮らしていく可能性を信じていこうと思います。

「やりたいこと」だけを夢見るのではなく、食べていくための「複業」という手段と、大切にしたい自分たちの暮らし。自分たちの周りを見渡し、ゴールを見据えて少しずつ丁寧に結んでいかれるお2人から、たくさんのことを学ばせていただきました。

またゆっくり上林へも遊びに行きたいと思います。古屋のおばあちゃん達にも再び会いに行きたいな。 照幸さん、衣里子さん、亜由美さん、参加者の皆さん、本日はお越しいただき、ありがとうございました!

◆グラフィックレコーディングって?

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お気づきでしたでしょうか?会場の左後ろ側で模造紙の上にショートヘアーの女の子が何やら一生懸命描いてくれていたことを。

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ライブ形式で描いていくこちらの絵図はグラフィックレコーディングといい、その場の状況を「見える化」する技法のことです。 その場で話されていることを模造紙に図式化していきながら、参加者の認識を一致させることを目的としています。話し合いやイベントの進度が見えてくると、議論が足りていない部分が明確になったり、理解が進みますよね。もちろん写真に残して振り返ることもできます。 たのちゃん、ありがとう!

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◆information◆

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今回の会場Social Kitchenは3階建ての建物で、カフェ・イベントスペース・オフィスが一緒になっています。

Social Kitchenは21世紀型公民館として機能することを目指しています。多様な背景を持つ人たちが、集まり、会話し、議論し、学び、実践する場になればと考えています。 Social Kitchenの1階は喫茶&本屋さん、2階はレクチャー、討論会、勉強会、ワークショップ、バザー、ミーティング、展覧会、パーティー等々に使用できるスペース、2階はシェアオフィスとして使用します。Social Kitchenを使って何かをしたい人はアイデアを持って来てください。(HPより)

当日、イベントの準備をしていると、近所の方が「今日だけ?またやって欲しいわ〜」と声をかけてくださいました。

住所 

 602-0898 京都市上京区相国寺門前町699

アクセス

 地下鉄「鞍馬口」から徒歩5分

オープン時間

 HPをご確認ください。

HP

 http://hanareproject.net/