Close

2016年12月17日

「食べるで《つむぐ》地域のこれから」-講師:矢野麻衣子さん|たんたん食堂レポート

tantansyokudo 1117

2016年11月17日(木)に京都市内で開店した、たんたん食堂。京都府北部地域や田舎暮らしを知りたい人、地域の食材を活かした美味しいご飯が食べたい人、友人に誘われた人、北部が面白くなってきている理由を知りたい人など、様々な方にご来店いただけたようです。食を楽しみながら、トークセッションや交流会を通して、足を運んでくださった参加者の皆さんと一緒に「これからの暮らしや働き方」を考える会になりました。

◆たんたん食堂って?

tantan-ogp2

京阪神にお住いの方々に、もっと中丹地域(福知山・舞鶴・綾部)を知ってもらうための「きっかけ」が作れないだろうかという想いで、京都府中丹広域振興局の企画振興室と(株)基地計画のメンバーで企画したイベントです。

まずは、大学生を中心とした若者に中丹の「食」や「人」を知ってもらうこと。そして、このイベントを機に京都府北部地域へ足を伸ばしていただけると、嬉しくて頬が勝手に緩んでしまう企画です(笑)

また、これまで様々な転機をご経験されてきた講師の方々の職業観や人生観が、今後わたし達の「暮らし方」のヒントになるといいなとこっそり思っているイベントでもあります。

tantansyokudo1117

Photo by Yuji Otsubo

そんな「たんたん食堂」第6回目のゲストは、KOKIN(※1)の副代表を務められ、舞鶴の平野屋商店街にある日替わり店長のカフェ&バーでイトヤノコという薬膳カレーのお店を営む、西方寺出身の矢野 麻衣子(やの まいこ)さん。

それから、最終回のスペシャルゲストとして東舞鶴出身の大工さんで、矢野さんと同じくKOKINの副代表を務め、万願寺まつり実行委員長の徳永 啓二(とくなが けいじ、通称:徳さん)さんも来てくださいました。 現在お2人が住んでいる西方寺は、西舞鶴駅から車で約40分。舞鶴市の総人口の約83,000人の内、150人ほどが暮らす山里の集落です。

※1)KOKINとは…20代~50代の10名ほどからなる「まちを楽しみ、発信する」ために様々な活動をしている任意団体。西舞鶴にある小さな町家「宰嘉庵(さいかあん)」を拠点に活動中。

***

さてさて、本日のお品書きは…?黒板に書ききれないほどのメニューがなんと全9品。もちろん、舞鶴の名産・万願寺あまとうがふんだんに使われています。

tantansyokudo 1117

Photo by Yuji Otsubo

“Made in 舞鶴” を存分に楽しめるワンプレート。海の幸も山の幸も楽しめる、舞鶴ならでは。

kushikatsu manganji

Photo by Yuji Otsubo

こちらは徳さんお手製の「串カツ万願寺」。たまんないですね。

tantansyokudo1117

Photo by Yuji Otsubo

自己紹介をしてから、お待ちかねのご飯タイム。みんなで「せーの」でいただきました。

◆やっぱり地元が大好きだから、ひとまず帰ろう

tantansyokudo 1117

Photo by Yuji Otsubo

ご飯を食べながら、まずは舞鶴や西方寺についてのお話を伺いました。そして、事前に取材して作成した告知記事やお写真を元に、矢野さん・徳さんの「これまで」や現在のお話を伺いました。

まずは矢野さんから。自転車で往復20km、峠を2つ越えて通っていた高校時代のこと、京都市内にある嵯峨美術短大に進学し、僧侶を愛でたこと(笑)、進路選択の際に真っ先に、自然溢れる大好きな「地元に帰ろう」と思ったこと。様々な職を経験しながら得たスキルが、どんどん自身の強みになり、できることが増えていったこと。

好きなことだけをして暮らしていくつもりはなく、やっぱり経済的に健康であることも大事だと考え、将来ライフスタイルを提案できるカフェをつくっていくためにも、働きながらやるべきことを着々と進めていること。 途中で少し、参加者の皆さんにこんな質問をしてみました。

Q:「職歴が多いこと」はあなたにとって、プラスですか? マイナスですか?

驚いたことに、多くの方がプラスと捉えていた一方で、収入面での “安定” を考えるとマイナスだというご意見もありました。

どちらが良い悪いの議論はここにはなく、集まってくださった皆さんの感覚を聞いてみたくて。ご協力ありがとうございました!

「職」を変えていくことで、様々な視点から物事を見られるようになったことはプラスだったと矢野さん。環境を変えながら、その時々の体験を “学び” に変えてこられた様子が印象的でした。昔、勉強がキライだったようには感じられませんよね。

何が大切なのかを自分で選べるように、本の中の学習だけではなく、体験することで価値観の軸をしっかり持ちたい。

そんな矢野さんから出てくる言葉のひとつひとつが、じんわりと会場に伝わっていきます。

***

一方、東舞鶴で育った徳さんは、20歳の頃から大工修行を始め、1998年に独立。現在47歳。万願寺まつりの実行委員長は2012年から務められており、現在も継続中。趣味は銭湯巡りだそう。

すでに舞鶴のおいしい日本酒を飲んでおられ、顔が少し赤かったですね(笑)車でなければ私も飲めたのに…

 これからも「舞鶴を舞台に、おもしろいことがしたい!」と徳さん。銭湯やゲストハウス、シェアハウスなど様々な構想を持っておられます。

気になることややりたいことを発信することの重要性や、今いるKOKINという仲間で何がしたいかを常に考えていること。 また、今後はもっと舞鶴と京都市内を行き来できればと、銭湯巡りもさることながら、「万願寺まつり in 京都市内」の開催を目指しておられますので、皆さん、開催地候補を一緒に探しましょう!

ちなみに…次回万願寺まつりは来年7月の最終土曜日の開催だそうですよ。京都市内からも車で約2時間程なので、割と近いのではないでしょうか。 今後の舞鶴も楽しみですね。

◆参加者からのご質問

tantansyokudo 1117

Photo by Yuji Otsubo

-どうして職を転々とされたんですか?

矢野「合わない」と思うこともあったけど、気になることは「とにかくやってみたい!」という性格だからかも。これまで得てきたスキルは今に活きとる!

-仕事を選ぶ際に重きを置いていることは?

矢野自分のひっかかる「キーワード」を大切にしながら、裏側を知ってみたい、身につけてみたいスキルや視点がその職場にあるかどうかを考えているかな。

-したいことがたくさんありすぎて…

矢野タイミングの合うものを優先したらどうかな〜。学生さんやったらお金のこともあるやろうし。ひとつひとつ書き出して、整理して、順位をつけてみるといいかも。

-やりたくないことはあるんですか?

矢野いっぱいある!笑  “私じゃなくてもできること” はあまりしたくないな。でも時にはイヤなこともプラスになるはず!

-他の地域に暮らしてみたいと思ったことはありますか?

矢野暮らしてみたい気持ちはあるよ。その地域に入ると住んでいる人の魅力が伝わってくるし、「移住しておいでよ〜」って言われるから。でも今は舞鶴でいいかな!

最後になりましたが、矢野さんにとって

食べるで《つむぐ》地域のこれから

って何だと思いますか?

食べることにはみんな興味があると思うので、まずはそこから地域や農家さんなどに触れてもらえれば嬉しいです!

地域にあるものや食材を使って、まずは自分たちが暮らしている地域を楽しむことから始めているKOKINや万願寺まつりの実行委員の方々。そんな肩肘貼らない様子が、共感を呼び、人を集めていくのかもしれません。

取り組みを通して、気が付いたら地域が盛り上がっている、そんな渦の中心におられるお2人に会いに行くために、また舞鶴を訪れようと思います。 矢野さん、徳さん、参加者の皆さん、本日はお越しいただき、ありがとうございました!

***

これにて、今年度のたんたん食堂はおしまいです。全6回お付き合いいただきました皆さま、本当にありがとうございました!またどこかでぜひ、お会いしましょう。そして、ぜひぜひ、中丹エリアへ足を運んでみてくださいね! また、たんたん食堂を通して私自身が見つけた中丹の魅力を、何かの形で今後も発信していければと思います。

To be continued...

◆グラフィックレコーディングって?

tanochan graphic

お気づきでしたでしょうか?会場の左後ろ側で模造紙の上にショートヘアーの女の子が何やら一生懸命描いてくれていたことを。

tantansyokudo 1117 graphic

ライブ形式で描いていくこちらの絵図はグラフィックレコーディングといい、その場の状況を「見える化」する技法のことです。 その場で話されていることを模造紙に図式化していきながら、参加者の認識を一致させることを目的としています。

話し合いやイベントの進度が見えてくると、議論が足りていない部分が明確になったり、理解が進みますよね。もちろん写真に残して振り返ることもできます。 たのちゃん、全6回本当にありがとう!

それから、ナイスな写真をたくさん撮ってくれたツボちゃんもお世話になりました。ありがとう!

◆information◆

tantansyokudo 1117

Photo by Yuji Otsubo

今回の会場 京都リサーチパーク町家スタジオ は、 ビジネスに対するさまざまな人(学生から企業経営者まで)・物(ハードや技術)・事(アイデアや悩み)・が交差するビジネスシーズ創造スペースです。(HPより拝借)

毎週水曜と木曜はオープンデーになっており、10:00〜17:00まで誰でも無料で利用できます。また、2Fはシェアオフィスとなっており、ITやデザイン系の企業さんが入居されています。

住所 

 〒602-8233 京都市上京区福大明神町128

アクセス

 地下鉄「今出川」から徒歩20分

 市バス「堀川中立売」から徒歩1分

(9系統・快速9系統・50系統)

オープン時間

 水・木 10:00~17:00

HP

 http://www.krp.co.jp/machiya/