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2017年1月22日

京都わかもん会議のその後 vol.3 in 丹後|吉岡大さん・杉本健治さん

tango cross talk

2016年2月に開催された京都わかもん会議から1年。あの時の参加者は今、どこで何をしているのでしょうか。参加者のその後の変化を追っていく企画「京都わかもん会議のその後」。

今回は、第2回わかもん会議に参加者してくださった吉岡 大さん(以下、吉岡)と、分科会で登壇してくださった杉本 健治さん(以下、杉本)の “その後” を追ってきました。

tango cross talk

(右) 吉岡 大(よしおか だい)さん:1987年、京丹後市丹後町間人(たいざ)生まれ。2008〜2009年株式会社TK年建築設計 勤務。建築設計業務に携わる。2009年〜2015年株式会社杉建 勤務。設計・現場監督・企画等に携わる中、空き家のリノベーション(桃山ノイエ・島津ノテラス・浅茂川オフィス再生)を手掛ける。2016年〜暮らしのリノベーションを専門にするblueto(ブルート)を設立。
(左) 杉本 健治(すぎもと けんじ)さん:1987年生まれ。愛知県出身。大学では地域社会学を専攻。現地でのフィールドワークを通して「地域の観光のかたち」に関心を寄せる。卒業後、機械メーカーの営業職を経て、2014年に伊根町地域おこし協力隊に着任。伊根浦ゆっくり観光の会の事務局として「暮らしにとけこむ観光」を目指し、ツアーの企画運営や特産品の開発などに携わる。

いきなりですが、その後どうですか?

kenji sugimoto

杉本:伊根町で獲れる新鮮な魚介を楽しむ方法を模索するために、大ちゃんに木製の燻製機1号をつくってもらいました。

吉岡:滋野くんのドローンを見て、いいな〜と思ったので買ってしまいました(笑) この前は一緒に、福知山まで飛ばしに行きましたよ。

杉本:という冗談はおいておいて、伊根と丈太さんのいる和束とのつながりが生まれました。わかもん会議で、「和束と伊根で何かやろう!」ってなってから、3〜4回ほど行き来が生まれています。

先日は和束にある移動式の茶室が伊根にやってきて、海辺に茶室ができました。とにかく反響がすごかったんです。近所に住む地元の方々が絶えず並んでいる様子を見て驚きました。

それ以外に「何か一緒にやろう」は特になかったかな〜。今年はぜひ、人をさらいたいですね(笑)  

実際に、第2回わかもん会議に参加されてみてどうでしたか?

dai yoshioka

吉岡:杉ちゃんは分科会に登壇していましたね。

杉本:そうなんですよ。ただ、30〜40人ほど聞きに来てくれたんですけど、丹後の人たちは誰も来てくれなかったんですよ。笑

吉岡:(笑)

杉本:他の登壇者の皆さんもすでに何か取り組まれている人たちだったので、聞く方としても面白かったです。それからみんな、プレゼン上手い! 確か自分の後が長瀬さんで、めちゃめちゃ会場を湧かせていましたね。

吉岡:西喜商店の近藤さんのお話が面白かったです。

-私も長瀬さんや近藤さんのお話聞いていました。ちなみにお二人は前回、なぜ参加されたんですか?

吉岡:長瀬さんから「申し込んだから!」と連絡がきたんですよ(笑)

杉本:僕は「登壇して!」って滋野くんに言われて参加しました。そういえば大ちゃん、夜に何かテーマ出してなかった?

吉岡:確かナイトセッションで「空き家」とか「起業」についてのテーマを出したんですけど、はじめ1人で… 。最終的に何人かとお話はできたんですけど、あまり記憶にないですね。 bluetoが2016年の3月に開業だったこともあり、準備段階ということで参加の目的は “仲間集め” など、具体的に先につながることをしたいという思いはあったんですけど、そこまではできなかったですね。

あとは少し登壇者の方々と話にくい雰囲気があった気がします。個人的なものかもしれないけど。喋りかけていいのかなぁ? と思ってしまって。

-なるほどなるほど。第3回を組み立てていく中で参考にさせていただきますね。

office

▲bluetoのオフィス。壁側右のロゴは吉岡さんの地元、間人(たいざ)の緑がかった美しい海と空の様子。

杉本:僕はあの「24時間」が過ぎた後に関係が途切れてしまうのがもったいないなって思いました。何人かFacebook上ではつながったんですけどね。「わかもん人材バンク」的なものができないかな?って思っています。北部にも若者が来てほしいなって。

-「わかもん」というメディアがこれから、そういった「京都」や「若者」のプラットフォームになれればと思っています。このままだとなんだかもったいないですよね。

吉岡メディアの一部を会員制にしても面白そうですね! それだけの価値はつくっていけるのではないでしょうか。

-いいですね! こんな風にぷちわかもん会議をいろんな地域でしてみたり、それぞれの地域から一緒に情報発信をしてくれる人がいたらいいなってこっそり思っています。

2人がそれぞれ、これから丹後でやっていきたいことを聞かせてください!

tango cross talk

▲アイキャッチの画像候補になっていた1枚。丹後はどこでも素敵な写真が撮れてしまいます。

吉岡:まずはとにかく現場を知ってほしいですね。こちらにはシェアハウスなど滞在できる場所もありますし、無料バスなどの交通もあるんです。(詳しくは京丹後市夢まち創り大学まで。)

京都市内と丹後それぞれに活動の拠点があっても面白いと思いますよ。 ですが、こんな仕組みがあること自体あんまり知られていないんですよね。情報発信が上手くできていないのが現状で。大木くんみたいな学生(※1)は個人間でしか出会えません。わかもん会議を通してそんな学生と出会えたらいいなと思います。

丹後で若者に手伝ってほしい仕事はあるんです。長期休暇に滞在しながらこちらでアルバイトをしつつ、週の何日かは目の前の海で遊ぶとかどうですか?笑 普通にアルバイトするよりは面白いのではないでしょうか。そうやって丹後の暮らしを体験してもらいたいですね。

“田舎は若者がいない、仕事がない” とよく言われていますが、意外とあるんですよね。どの企業も若手人材を探しています。 そういった意味では事業ベースでの交流を考えていきたいです。学生さんにもこちらでの取り組みを実績にしてもらえたらと思います。

今は1人でやっているので、できることがどうしても限られてしまいますが、目の前にある空き家を動かしていきたいし、丹後で突破口を見いだしていきたいですね。そうなった時に「従業員」までいかなくてもフレキシブルに動いてもらえる人がいてくれると嬉しいですね。

杉本:僕は最近、大学生からすると丹後ってやっぱり遠いのかな? と思っていて。なのでこちらに呼ばずにできることはないかなと考えています。例えば、デザインや京都市内での営業。そうやって少しずつ地域に関連した雇用を生んでいければと思っています。

uRashiMa

▲bluetoオフィスの近くに2月12日にオープンするピザ屋、uRashiMaさん。おまかせピザは絶品でした。

杉本:また、今年で地域おこし協力隊の任期が終わるのですが、その後も伊根で食品加工に携わる予定をしています。丹後の豊富な魚介の資源を加工して販売できれば「地域の自信」にもつながるのではないか?と思い、いろいろ構想中です。

吉岡:杉ちゃんとは分野が違うけど、方向性は一緒ですね。

杉本:そうやね。ひとつの分野に止まらないと言うか。

吉岡:丹後って食との距離が近い場所なので体験にライブ感があるじゃないですか。旅行者もその辺を求めて来られますし。

杉本:そうそう。そうやって地域のストーリーがある食などの体験アクティビティや情報発信をしていけたらいいなと思います。

uRashiMa pizza

▲uRashiMaさんのおまかせピザ。焼きたてはもう、絶品!

-そういえば、海外の方は観光に来られるんですか?

吉岡:海外の方は時々来られますが、口を揃えて「住みたい」と言われますね。海が好き、ご飯が美味しい。人がいい。それに感動して「住みたい」と。 丹後は知ってもらえれば、京都市内からも来れる距離です。ですが、京都市内に来て市外に出ている訪日外国人はほとんどいないというデータを見ました。0.1%くらいだった気がします。

杉本:伊根にも舟屋を求めて来てくれる海外の方々がいます。これまで国内の方は天橋立からの流れで来ておられましたが、海外の方はダイレクトに舟屋に来てくれる。むしろ「天橋立を知らないです。行った方がいいの?」という人もおられます。

-なるほどなるほど。旅行の流れも変わりつつあるんですね。杉本さんは以前、伊根の景色に惹かれて愛知県から移住することを決めたとおっしゃっていましたが、吉岡さんはなぜUターンされたのですか?

吉岡:昔はずっと丹後を出てみたかったんですよ。ただ、憧れていた都会の生活は想像していたよりもおもしろくなかったですね(笑)  神戸の専門学校を出て大阪で働いていたのですが、歯車のひとつと言いますか。ひたすらマンションの図面を描く毎日でした。一方で、田舎だと現場が見れることや、帰って来ると知り合いがいることの安心感がありました

-それでは、起業しようと思ってこちらに戻って来たのですか?

吉岡:いずれしたいな、となんとなく思っていました。帰郷後はまず地元の工務店へ転職し、7年務めていましたし。起業しようと思ったきっかけは2年前のミクタン(※2)です。そこでタナカ ユウヤさん(※3)に出会い、「働き方」ひとつにしても幅が広く、自分ももっと視野を広げたくなったんですよね。

-そんな段階を踏んでの起業だったのですね。次回はわかもん会議で登壇してほしいです。「空き家」というキーワードに興味のある子がいて…

吉岡:残念ながらその日は、京丹後市夢まち創り大学の運営で行くことができなくて…。中継してください(笑)

-残念ですが、夜にでも中継できたらいいですね! 提案しておきます。杉本さんは来てくださるんですよね?

杉本:今年も伊根勢で参加予定です!

-安心しました(笑) 本日はお二人のお話を伺えて楽しかったです。ありがとうございました。

(※1)大木くん…吉岡さんがお仕事を頼んでいる、電気工事士の資格を持つ大学生。1ヶ月に1回くらいのペースで丹後に来ているそう。

(※2)ミックスひとびとtango…2009年から丹後を舞台に開催されている、『自由に丹後を歩いて ひと・もの・自然・風景との出会いを楽しむこと』を目的とした体験型イベント。(HP参照)

(※3)タナカ ユウヤさん…1984年生まれ。滋賀県出身、京都在住。2009年11月よりTunagum.の一員として商店街の空き店舗の活用や宿泊施設、公共空間での場づくり、京都への移住者支援など人と人、人と場のつながりを紡ぐことをコンセプトに活動やプロジェクトを展開。現在、町家を改修したレンタルスペースとシェアオフィスのプロデュース業務を中心に起業やビジネス支援を行っている。(京都移住計画HPより)

bluetoがコンセプトとして掲げている「住まいのリノベーション」にはいろんな意味が込められているのだそう。食べること、寝ること、遊ぶことすべてを「暮らし」と捉え、まずは「住まい」から提案していくというもの。また、blueto castというドローンで撮影した映像を通して、様々な丹後の魅力も届けておられます。その美しさには地元の方も「こんな綺麗なところだとは知らなんだ!」と驚くそう。

そんな地域の良さに惹かれて、戻ってくる若者や移住してくる若者が地域を盛り上げているエリア、丹後。

杉本さん曰く、そんな若者の様子を見ながら「いつかは戻ってきたい」という地元の子ども達もちらほら増えているのだとか。また、離れていても「丹後に貢献したい」という若者も現れ、ちょっとずつ変わっているのだそう。

そんな風に少しずつ、地域の未来はアップデートされていくのかもしれません。

地域を様々な切り口から盛り上げる若者たちが集まる、京都わかもん会議 2017。エントリーフォームはコチラです。(合わせて、実行委員・当日スタッフも募集しておりますのでお気軽にご連絡ください。)

次回のぷちわかもん会議は1月23日(月)! この日もFacebookライブによる中継を予定していますので、ご参加いただけると嬉しいです。

また、ありがたいことに企業協賛や個人協賛のお話をいただくことが増えました。お問い合わせにつきましてはお手数ですが、info☆wakamon.linkまでご一報いただけると幸いです。(☆を@に変えてお送りください。)

◆information◆

blueto 二級建築士事務所

address 629-3104 京都府京丹後市網野町浅茂川273
tel 090-2047-0771
fax 0772-75-1112
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