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2020年12月20日

たんたんで働く vol.18 【綾部】|「薬を通して患者さんの力になりたい。」-綾部市立病院・四方友也さん、増田詩子さん

 

第18回は綾部市立病院 薬剤部の四方友也(しかた ともや)さん【右側】増田詩子(ますだ うたこ)さん【左側】にお話を伺いました。

Profile

四方友也さん:1993年生まれ。綾部市出身。小学校から高校までを綾部で過ごし大学進学で神戸へ。6年間薬学を学び地元綾部へUターン。社会人3年目。

増田詩子さん:1994年生まれ。綾部市出身。小学校、中学校を綾部で、高校は福知山に通学。京都市内の大学で6年間薬学を学び綾部へUターン。社会人2年目。

 

地域の中核病院として30年

綾部市の中核病院である綾部市立病院は1990年、診療科目の揃った市民待望の公立病院として開院され、2020年に設立から30周年を迎えました。綾部をはじめ京都北部や隣接する兵庫県など広範囲の患者さんを受け入れています。

患者さんからの「ありがとう」が嬉しい

本日はよろしくお願いします!早速ですが、なぜ薬剤師になられたのですか?

四方:一番強かったのは“手に職を”との思いでした。手に職があればどこでも働けるなと。母が看護師なので身近に医療従事者がいることも影響しているかもしれません。薬で患者さんの力になれたらと思い薬剤師を選びました。

増田:化学が好きで興味がありました。薬学を通して医療に携われたらとの思いで薬剤師を選びました。兄が薬剤師をしているのも少し影響しています。

お仕事についてお聞かせ頂けますか?

四方:仕事内容を大きく分けると調剤業務と病棟業務に分かれています。調剤業務では錠剤の調剤であったり、粉薬を量ったり、軟膏の薬の混合、注射の薬を調剤したりしています。また無菌調剤室を完備しており、抗がん剤の混注や、混合が必要な薬について調製しています。

増田:病棟業務では、患者さんが飲まれている薬の確認を行ったり、新しく始まった薬の説明を行っています。また医師や看護師と協働し、患者さんにとって最適な薬の提案を行っています。

何種類くらいのお薬を扱っていらっしゃるのですか?

四方:約1200種です。

すごいですね!そんなにたくさんの種類の薬を間違えずに調剤するのは大変ですね。

増田:どこの薬局でも実施されていますが、一人ですべての工程を行うのではなく、薬を棚から取り出す人とチェックする人は別の人でダブルチェックが基本です。

仕事のやりがい、嬉しいと感じる時はどんな時ですか?

四方:入院患者さんに薬を理解して頂けると嬉しいですね。あと、先ほども少し話しましたが患者さんとのやりとりから医師に薬の提案ができることもやりがいの一つです。今、呼吸器ケアサポートチームでチーム医療の一員としても働いています。(チーム医療とは多職種が連携し患者さんの治療を行うこと) 医師や看護師などと相談しながら患者さんにとって最適な治療となるよう力を合わせています。

増田:患者さんに薬のご説明をした時に「ありがとう。」とか「よく分かったよ。」と言ってもらえると、とても嬉しいです。

大変なことはどんな点ですか?

四方:外来の患者さんが集中して多くなる時は忙しいです。忙しくても安全に薬をご準備できるように心がけています。

増田:新しい薬もどんどん開発されますので、情報をアップデートする必要があることですね。薬剤師の国家試験は2日間にわたって行われるのですが、合格後も経験を積みながら日々勉強です。

一度離れたからこそ気づけた綾部の自然

お二人は綾部出身だとお伺いしましたが、Uターンして綾部で働こうと思われた決め手は何だったのでしょうか?

増田:生まれ育った地域で安心できることもありますし、実習で病院全体が温かいなと感じたことですね。

四方:大学5年の時に実習があるんです。その時にお世話になった綾部市立病院の方々が皆さん優しくて、この病院で働きたいなと思うようになりました。薬剤師の働く場所としては、薬局、製薬企業、医療施設(病院含む)、その他です。病院で働く薬剤師は割合としては少ないですね。

Uターンされて気づいた綾部の良さはどんなところですか?

増田:「空気がおいしい」「ごちゃごちゃしてない」「食べ物がおいしい」です。この間、綾部ふれあい牧場に行ったんですが、コスモスがとっても綺麗でした。自然を楽しめるのは綾部の良さだと思います。

四方:星がよく見えることです。地元にいた頃はただ真っ暗なだけだと思っていたんですけど。鹿とか猪とか動物もよく出てきますし怖いなと。でも、都会に出て戻ってきた時に綾部で見る星がとてもきれいなことに気づきました。真っ暗だからこそ見える星ですね。

好きなことを楽しむ休日

休日はどんな時間を楽しんでいらっしゃいますか?

 

四方:病院の野球部に所属しています。小学5年から中学3年まで野球をしていたので、「試合に出て!」と誘ってもらって。体作りで週2~3回ジムにも通っています。料理も好きですね。学生時代、よく料理をしていたので一通りなんでも作れます。

増田:家でゆっくりすることも多いですが、田園風景を楽しむドライブが好きです。海が好きなので舞鶴の赤れんがまで車を走らせたり、京丹後に美味しいパスタを食べに行ったりもします。綾部だと上林のホタルがおすすめです。

進学で地元を離れるのは良い経験

ありがとうございました。最後にこれから就職活動を迎えられる後輩の皆さんにエールをお願いします。

 

四方:やりたいと思ったことは今やった方がいいです。学生時代しかできないこと、見えないことってたくさんあります。福知山、舞鶴、綾部の中丹地域で育つ私たちは高校卒業後、進学しようとするとほとんどの場合、地元を離れることになりますよね。マイナスに見られがちですが、進学先の地域も楽しめて地元も楽しめるってとっても良いと思うんです。これから就職を迎える皆さんが地元の中丹地域に帰ってきてくれるのは嬉しいですし、専門職なら仕事もあると思います。

増田:社会人として働き始める時、必ず不安や悩みが出てきます。そんな時に親や昔からの友達と会えることは大きな支えになります。実際に会って話すのって電話やテレビ電話にはない安心感がありますよ。今の友達を大切にして下さいね。
 

-取材を終えて-

お二人とも「患者さんのために」との一念でお仕事されていることが伝わってきました。インタビューの中で“捉え方一つで大きく感じ方が変わる”と気づかされ、はっとしました。マイナスだと思っていてもプラスの面が隠れていたり、一度離れることで同じものを見ても新たな一面に気づけたり。今、あなたが当たり前だと思っていることも実は特別なことなのかもしれませんね。

綾部市立病院
京都府薬剤師会

writing by Ishitsubo Sanae [PALET 北京都